ファーストスピーチについて

お久しぶりですうううう

栗です。久しぶりにブログ書いてみました。ワールズ終わって所感を含めつつファーストスピーチについて書いてみたんですが結構普通な感じになってしまいました。

 

内容としては後輩向けなところが大きいので、ジェミニ出る人とか読んでみてくださいね。

 

 

以下コピペ

 

ファーストスピーチ

UT 栗原悠太朗

(注)エジュケやコラ!って感じで書いたわけではないので、色々曖昧だしテキトーです。鵜呑みにしないで。自分もまだ全然できてないから言語化できない、というのもマジで大きいです。

 

目次

  1. ファーストスピーチの理想
  2. イントロ
  3. アーギュメントの構成
  4. 分析とは?
  5. ファーストスピーチの練習方法

 

 

 

  1. ファーストスピーチの理想
  • 個人的にEFLスピーカーとしては、ファーストスピーチはoutstandingでなくてもいいと思っています。ニックさんみたいなヒィ芸術、って感じのが出来ればそれに越したことはないけど、おそらく一番大事なことはカチッとしたケースのdeliveryがきちんとできているかです。一年生スピーチをめちゃ強くしていった感じで十分だと思います。あと一番大事なのは爆死しないこと。どんな窮地でも、OGのジャックポットのアーギュメントについては最低限建ててくるということです。
  • その意味で、参考にしてずっと見ていたのはUT MARAのJasmineのスピーチです。Conciseかつconvincingで、そんなにマシンガンでもない。聞いてみて。また、有名なBen WoolgarのPaying Reparations to Womenの音源は、一周回ってEFLにも目指せるスピーチだと思います。わかる話を、わかりやすく話す。これだけです。

 

  1. イントロ
  • よく言う話ですが、イントロの1分間で自分たちのアーギュメントのコアがしっかり伝わるようにしましょう。PMなんだったらどのような問題を話しているのか、LOならPMの話を受けてどのようにモーションを否定するのか。
  • イントロはコンテクスト話して外堀埋めろ!っていう言説について

多分、Imran Rahimとかはこれです。現状がどのように見えているか、そもそもこういう問題ってこういう感じで起こっているよね、みたいなことをじわじわと固めていく感じです。

試したんですけど結構難しくて、しばしば冗長になってしまいました。できる人は、あるいは出来る時はやればいいと思います。

代わりに、その劣化版として(調子がいい時の)栗原がやろうとしたのは、イントロでプロブレムをパシっと一言で話した後で、”We are talking about こんな人orこんなこと!”って感じで一つか二つ、intuitiveな例を挙げることです。例えばTHO slum tourismにおいて、普通にスラムの人たちに失礼じゃねって話をイントロでするときに“We are talking about 遊び半分でスラム行ってちょびっとカネ撒いて住民の横でピースサインして写真をインスタにあげて#国際貢献とか抜かす大学生!”とかです。(めっちゃ偏見入ってますね、すみません)

これをやると、イントロからの雰囲気作りがそこそこ上手くいくと思います。

 

  1. アーギュメント

正直言って、物によるよねとしか言えない部分も大きいです。現象が起こることを説明する方が大変な時もあれば、現象がほとんど所与のものとして自明な時にその価値について議論することが求められる時もあるからです。両者において説明の方法は結構違っていて、型に当てはめすぎると自爆するので聞き流し程度でお願いします。

 

一般的にはAREAと言われていますね。もちろんアーギュメントの内容や種類にもよるんですが、個人的にこれでは不十分だと思います。古い。というのも最近のトレンドとして、レトリックやイラストで大事そうな雰囲気を出すことよりもインパクトを「明示的に」説明することを求められるからです。

 

代わりにやろうとしていたのはSEXIというやつです。セクシー。Helena IvanovがWhipスピーチについてのレクチャー動画で言ってました。Statement, Explanation, eXample, Impactです。最後のImpactが鍵だと思います。

  • Statementで説明したい現象を一言でラベルします。ポイントは、この時に解像度を高く保つこと。Statementが”It is harmful”とかは論外です(それはモーション)。せめて“It reduces the traction from majority allies”くらいにしたいところです。
  • Explanationはそのまま、なぜそれがlikelyに起こるのかの説明でいわゆる「分析」というところです。個人的に一番苦労したところですし、なんだったら今でもまともにできないです。これに関してはあとで独立して書こうと思います。
  • ExampleはFact, Illustration, Analogyだと考えています。この人がこうなる!というストーリーを話す時は、例を何個も挙げるよりは一個を説明しきることの方がはるかに大切です。(Factにおいてもイラストにおいても)

 

ここまでで、ある現象が起こる、もしくはあるプリンシプルの価値体系があるということはそれなりに説明できると思います。

しかしこれだけだと「わかるけど、で?」ってなるので次が大切です。

 

  • Impactは、言い換えると”Why do we have to care about this?”というものに近いです。イラストの段階で出てるだろ!と思うかもしれませんが、それを明示的に、抽象化した形で説明することが大切です。その現象が起こったらなぜやばいのか?を頑張って話しましょう。(簡単な例だと、religious practiceが自由にできなくなったらヤバイよね?のヤバさをここでちゃんと話すということです。)これが絶対的インパクトとなります。

 

このとき、相手の守りたい価値とどう比べるかということが重要になってきます。これが相対的なインパクトになります。(いわゆるeven ifのお話) 正直自分はあまり体系化できていないです。というのも、比較のやり方に正解がなくてマジでケースバイケースになるからです。地道に色々見て、試して、考えるしかないと思います。シンプルにハームで殴る(こっち人死ぬやん。プライバシーとか比べ物にならんわ!)とかも意外とちゃんと言っとくといいです。

 

この絶対的、相対的インパクトの概念は自分でもまだうまく言語化できていないので聞き流してください。

ただ、自分のアーギュメント単体でのインパクトと、相手と比較しての優位を両方話さないといけないことは確かだと思います。

 

(例)

WUDC 2019 R8

THBT the US should disengage from Syria

 

COでした。GovがUSのせいで戦争が長期化している!みたいな普通のことを言ってて、OOがなんか難しい話をしてたんですけど、クルド人とかの話が丸々残ってたのでCOからその辺を話しました。ラッキー。

メンバーの有元さんはご存知の通り神なので、詳細なメカニズムと、人死ぬやん的な「絶対的」インパクトをゴリゴリ話してくれました。

それだけだと、Govの同じく「人死ぬやん」の話とぶつかった時にどうなるかわからないので(いや普通にメンバーで勝ってたらしいけど)、ウィップでは相対的になぜこちらの方がいいのか、というフレームを出しました。「アメリカの力があるおかげで、もちろん衝突とか小競り合いみたいなのはたくさんあるし病院が爆撃されてるとかはあるけど、まだfullest extent of military operationで全面攻撃殲滅作戦みたいにはなってないよね。そういうの、アメリカの脅威がなくなったらアサド政権には普通にやるincentiveあるから。だったらまだ水際で食い止めてる方がマシじゃない?」という感じでした。

 

もちろん、絶対的なインパクトをきちんと示すことが最優先です。これがないと比較する材料すらないので。この時期の一年生とか、Geminiに向けて色々と勉強したり、音源のかっこいいフレーミングとか先輩が使ってるような比較とかやりがちだと思うんですけど(一番みんなやりがちなのがBattering ramとかいうフレーズですね)、そもそもコンストの段階で絶対的なインパクトが出てない時にそれやっても本当に空虚に終わるしスピーカーもつかないから気をつけましょう。

それができた上で初めて、相手とぶつかった時にどう頑張るかというところに頭を使うのがいい気がします。

 

ここまで書いて気づいたんですけど相対的インパクトって要するにコンパリのことですね。ファーストの段階からガンガン言っていきましょう。

 

 

またこの時に「そもそも論」を分析すると、インパクト的なフレームが出やすい気がします。そもそもデモクラシーってこういうもののはずなのに!そもそも刑罰ってこんな目的でやってるんだったよね?そもそもDeveloping countriesってこういうpriority持ってたよね?実際例えばこういう時ってこんなconcernに基づいて動いてるよね?という感じです。

 

 

  1. 分析ってどう出すの?

マジで永遠に言われ続けてました。今も多分できないです。

溝さんやよながさんに言われたことをパクりながら、自分で咀嚼していったことを書きたいと思います。

 

  • 文脈、主体、対象の三要素

現象って大体、「こういうコンテクストにいる」「こういう性質性格を持った人が」「こういう対象を見て、受けて」こう動く、によって構成されていると思うんです。(よながさん談)

(ワールズ予選の前日に聞いた。その場ではわからなかったが後で考えて納得した。しかし実際の予選では考える余裕はあまりなかった。ごめんなさい。)

 

(注:やべえコンテクストの側面埋めてねえ!死ぬ!ってなる必要はありません。本当かどうかもわからないもしくは関係もないコンテクスト分析を無理やりぶち込むよりは、思い付いているconvincingだと思う分析をちゃんと話してください。あくまで、考え方の枠組みにすぎません。)

 

(例1) Tokyo Mini 2018 R2

Democratsが、Democratic socialism (大雑把に言うとRadical Left)に戦略シフトしたほうがいいよね!というモーションのGov

 

Palpable change!の印象を押し出すほうが票が集まるよねというアーギュメントに当てはめてみると、

  • トランプがImpressionist strategyでポピュリズム的な風潮を仕立てている状況、かつ民主党がsame old shitとlabelされて、その印象がボトルネックになって有権者層からの支持を失っている状況で、
  • Taylor Swiftが民主党支持を表明しただけで一気に民主党に流れたくらい印象重視で政策の中身を精査なんてしていない有権者層が、
  • Democratic Socialismの持つ強い改革のメッセージや、バーニーサンダースの持つカリスマ性などをperceiveすることによって

 

共和党派から抜け出して、あるいはpolitical apathyから脱出して民主党に投票するようになる、みたいな感じでしょうか。最低限つけるとすれば。最低限とは言いつつ、意外と詰まってるように聞こえません?

 

 

(例2) よくある「フェミがclassic Disney filmsを批判するべき」のガバ

 

オポのバックラッシュの話に「そんなの起こらねーよ!」って言いたい時

 

  • すでにいろんな作品がリベラルになってきていて、制作段階や賞の授与でもジェンダーバイアス度みたいなcriteriaも増えてるし、評論家とかも最近そういうことについてよくしゃべってる中で、
  • 作品の世界観や大まかなストーリーなど、細かい設定とは別次元の部分での楽しみ方をしがちなファンたちが、
  • そこまでviolentにならず、「この側面はいただけないよね」って批判する程度のメッセージを見た

 

くらいでそんなブチギレたりしないだろ、って感じかな?知らんけど。

 

繰り返しになりますが、3要素揃ってないとconvincingでない、ということではないです。勘違いしないでね。

 

  • 相手の反論から分析を考える

これはスピ練とかしてた時に溝さんがよく言ってたやつです。PMからディベートを終わらせた感が漂う人のスピーチを聞くと、だいたいこれがちゃんと入ってるんですよね。

正直言ってOGの15分プレパでここまで出来たら神だと思います。僕は基本的にアップアップしてたのできつかったです。Asianではみんなで考えればまあやれそう。プレパ長いし。

 

正直、自分はこれをまだ体系化できていないです。興味のある人は溝さんに聞いてみてください。相手のツッコミも多種多様というか、一番食らいたくない反論は時によりけりなので。

念頭に置いておくといいのは、「相手のファーストリバッタルは潰す」ということです。

 

例えばさっきのフェミニズムとディズニーのモーションで、オポがバックラッシュの話をするとき、ガバがどうせ「そんなに反発ひどくならないですー」って言ってくるから、「反発の声が仮に小さかったとしても、フェミが嫌いな人とか興味ない人はそっちだけ見て『あーフェミの奴らうぜえ、こんな小さいことにウダウダ言いやがって。もう関わらないでおこう』って思って離れていくから普通にやばい」とか先に言っとこうかな、とか。

 

 

 

ここのあたりまでやれると、80とか見えて来るんじゃない??

とったことないけど。

 

 

  1. 練習方法

 

  • イントロ練

モーション見て1分とかで、プロブレムはこれ!パシっ!と話す練習。

特にEFLの僕は、いらない言葉(イントロで話す意味がない分析、政治家はこうだから〜メディアはこうだから〜とか)をだらだらと並べてとりあえず安心したい人間だったのでこれは役に立ちました。

大胆に勇敢に、切れ味よくバシバシ!とプロブレムを話しましょう。

最初は簡単な、一年生大会とかで出るようなモーションで十分です。

 

凝ったイントロ(僕のおじいちゃんはね・・・とか)は、全部こういうシンプルなイントロができてからやってください。守破離の守をしっかりやろう。

 

  • アーギュメント詰める練習

さっき言ったSEXIをしっかり作る練習です。7分全部ではなく、アーギュメント一つをしっかり詰める。これも最初は簡単な、というかよくあるintuitiveなアーギュメントから始めていきましょう。

 

繰り返しが一番大事です。一つ練習したら、復習してもう一回スピーチするというのを習慣にしましょう。これはNEAOでAlfredに言われたんですが、自分のスピーチを一文一文止めて聞いてみてその意味を考えてみるのもアリかもしれません。意外と無駄なことたくさん言ってると思うし意外とインパクト出てなかったりします。改善してもう一回、7分全部でなくてもメインのアーギュメントについては復習スピーチをする。

 

練習問題1

THBT politicians who committed immoral but not illegal actions should resign

Govで、「scandalの追及で国会が止まるよりはwash awayした方がよくね」の話

 

練習問題2

THW use private military contractors for UN interventions, instead of multinational force

Govで「こっちのが素早くdeployできるよね」の話

 

練習問題3

THBT the process of decolonization should include actively disempowering religions that were imposed in the country during colonialism

Oppで、「もう人々は植民地とか関係なく普通に信じてるんだから奪うのダメじゃね」の話

 

  • ケース練

多分これが一番大事な気がします。おそらくうまい先輩(これはファーストがうまい、英語がうまいというよりかは、ケースの全体像を建てるのがうまい方々)を頑張って捕まえて見てもらうのが一番早いです。

モーションを見て、

 

プロブレムは何か?

例えばこういうコンテクストでのこういう人の話だよねー?(ふわふわしたモーションなら、どういう世界の話かを考える)

Gov、Oppどんな話? 

Clashは何か?

Burdenは何か?(ここでは大雑把でいいです。オルタナがなぜありえないか、なぜこっちでmovementがうまくいくか、くらいの粒感。)

実際どういうラベルのサインポストを建てようか?(個人的にこれ以外とむずい)

 

といういつもの感じをパパっと考えます。この時点で一度立ち止まってチェックしましょう。アーギュメントがずれてたら直してもらうと良いと思います。

 

 

ここからが多分頑張らないといけないところで、

  • それぞれのサインポストを示す時、その中にはどのようなステップが必要か?
  • そのステップのアサーションを示すためにどのような中身が必要か?
  • Gov、Oppのアーギュメントがぶつかった時に、結局どのような形で上回りたいか?

を考えます。

 

できたケースを見てもらう、でもいいですし、喋りながら考えていくヒントをもらうのもありです。

 

あと、ボトムアップで考えていく(こういうアクターはこうなって、、、)のは非常に強いのでそのまま続けて欲しいのですが、最終的にトップダウンの思考とジョイントしてケースを作っていかないと多分死にます。自分のケースにおいてどこが一番勝ち筋になっていてどこで比較していきたいのか、とかを考えましょう。

 

  • マナーの向上

ゆーてマナーは大事です。悪いと聞いてもらえなくなります。

鏡の前でスピーチしてみてください。有元さんはこれを毎朝か毎晩かやってたらしいです。

発音、抑揚、スピード、フィラ一に分けられると思います。

  • 発音

僕はEFLなのでとやかく言えないですが、あからさまなカタカナとかは流石に自分でわかると思うので治しましょう。

  • 抑揚

大事なところはトーンをあげる。大袈裟なくらいでいいと思います。

フラットに話すと、強調したい勝ちどころがわからないです。

  • スピード

NEAOでAlfredに、有元さんのスピーチは0.9倍速にして栗原のは1.1倍速にしたい、と言われました。速くなりがちな人は気をつけましょう。遅い人、スピーキング頑張って英語力あげましょう。

これ、辛いですよね。練習で一切禁止にするといいと思います。練習で連発していると僕みたいに本番でひどいことになります。

 

どう練習するか?

抑揚とスピードに関しては、自分が好きで目指せそうなスピーカーを一人見つけて徹底的にパクるのがいいと思います。一年生とかがやりがちなBo SeoのThat is to sayみたいにフレーズだけパクってても意味ないです。その人がどのようなトーンで強調して話しているか、呼吸を掴みましょう。スピーチの一部分を完コピしてもいいです。Wordingとかはどうでもいいのでとにかく抑揚、雰囲気、呼吸を真似します。

それと同じような感じで普段のスピ練やラウンド練を繰り返すと、自然とマナーは向上すると思います。

 

 

 

こういう感じで練習していくのがいいと思います。ラウンド練は意味ないので週に一回か二週間に一回でいいのではないでしょうか。あと大会前にちょちょっとやる感じで。

 

非常に散漫な乱文ですが、何かの足しにしてくれると嬉しいです。

 

Case Constructionについて(和訳)

こんにちは!蟻です。最近は基礎に戻ることを意識して、Euros training platform のビデオをたくさん見ています。こちら、Ashish KumarのCase constructionについてのビデオのまとめです。

ケースについて:

タイプ①:アーギュメントが一つしかない。One obvious issue in the debate

(例)THW ban violent video games:cause more violence in the real worldくらいしか、やる理由がない

 

タイプ②:複数の、それぞれ独立して勝ちうるアーギュメントがある。

(例)THW legalize the sale and consumption of all drugs

Gov: people are self governing, and they should have the right to decide what to put in their bodies (自己決定権)

Gov: the war on drugs has been a dismal failure, and consequentially having a regulatory mechanism to govern drug use will make sure that people's lives will be much better(いわゆるプラクティカル)

→どっちかで負けても、片方で勝っていればディベートで勝てる

(例)THBT the language of instruction in all primary and secondary education in all African countries should be in English

→勝てる

教育の利益、コミュニティ統合の利益、外交の利益、国内だけでなくアフリカ大陸全体でのアイデンティティの変化の利益

 

どちらのタイプのケースを建てるかで、ディベートにおいて

・何を守らないといけないか(何の話で勝たないといけないか)

・どうして勝たないといけないか

がわかる

タイプ①だったら、大きなアーギュメントを小さい部分に切り分けて、それぞれの部分を証明しようとする

リスク:部分がすべてつながりきらないと、負ける(Need to ensure that all the links in your argument are present)

利益:簡単。プレパで

アドバイス:使いやすいストラクチャーの型がある

最初のポイント:どう、ディベートで勝ちたいかのクライテリアを示す

(例)Restricting some kind of expression: 最初のポイントは、いつ政府が表現を制限していいか。「合理的で自由な個人の行動を政府が制限していいのは、第三者被害、合理的な決断ができないとき、などである」

→ジャッジに、どう、自分の議論が評価されるべきかを示すことができる。

特にクライテリアがないときの最初のポイントは、どういう問題があり、勝つためには何を示さないといけないか

(例)Post conflict stateのディベート:Two overriding goals that need to be fulfilled。1.Persuading people to live together 2.The institutions of democracy are the ways they should resolve disputes

→こうディベートが評価されるべきである、と出すことができたら、その後のポイントは、なぜそのクライテリアを満たしているのかを証明すること

 

アドバイス

①Your solution is not just good but a the most effective, or at least a uniquely effective solution(自分が出した解決策がよい!というだけではなく、最も良い、あるいは少なくとも特によい理由)

→オポが、違うメカニズムで同じ問題を解決できる!といってくることを防ぐため

②Soft debates:文化、歴史問題などのディベート:メカニズムに徹底的になる

(例)THBT war memorials should commemorate both sides of the conflict

THBT war memorials should not contain religious symbols

→プレパで、なんでメモリアルが大事なのかを考える方がいい。タイプ①のケースだと、この部分が抜けるとケースが立たなくなってしまう。

例えば、

  ①Play important role in education: Children go to these places.(教育)

  ②Important in symbolic construction of the state, sites where rituals of national identity are conducted, and leaders have to engage with them(国家のアイデンティティ

  ③Play an important role in public consciousness: help people construct an idea of what the idea of the state is. Reflexive, reflective mood.(公共の中での役割)

→ソフトなケースでも強く立ちうる。

 

タイプ②:珍しい。

戦略的に重要:プレパでどのアーギュメントに集中したいか、どれで負けてもいいと思うかを考えることが大事。どれを優先したいかを決めるべき。

なぜ大事か:リバッタルをする時に、全部守ろうとしてしまって、負けることもある。

5個アーギュメントを出して、相手が4つ反論すると、ジャッジとしてはあと一つ勝ちうるアーギュメントが残っていたことを忘れてしまうことがある(負けたように見えてしまう)

残りのアーギュメントは、クロージングに取られないようにするためにバーッという。

 

※タイプ①と②はスペクトラムである。

多くの場合、勝ちうるアーギュメントは3,4個あるけど、本当に強いのは1つくらいである。

(例)THW pay reparations to the descendants of slaves.

アーギュメントは、プラクティカルではない(貧乏な人を助けたい!というなら、オポは、福祉政策を強くする)

重要なのは、なぜ仮に奴隷の子孫で割と裕福な人がいても、政府がお金を払うべきか、というところにある。政府が、このような責任をこういう人に負う、ということに帰着する。

①Why are states responsible for the atrocities of the past(なぜ政府は過去に対して責任を負うのか)

②Why do atrocities of the past connect to the present (なぜ過去の影響を人はまだ受けるのか)

③ Why do people still benefit from atrocities of the past and why is it legitimate to tax them(なぜ)

④ Pragmatic political and economic benefits

→タイプ①と②の中間

重要:ケースの構造を意識する。①②③をきちんと守り切らないといけない。④は、勝マージンを広げられるけど、①-③よりは重要ではない。

 

4 Psychological Tips 

①大きなクラッシュを作ることを恐れない。

大事な理由:はっきりしたクラッシュを出さないと、ディベートでうまくなれない(笑)

②プレパで、すぐに話し始めない。

多くの場合、面白いニュアンス、コンテクストは話していないときに出てくる。

③数は質ではない。アーギュメントが一つしかないときもある。

④悪いと思うアーギュメント(つまらない、インパクトがない)と思われるアーギュメントでも、ちゃんと話せばいいアーギュメントになることも多い。

 

戦略的に効果的なケースをどうやって作るか

①常識はほとんどの場合に、あたる。

道端の普通の人にこの話をしたら、どう反応される?それいいね!と思われる?それはなんで?もし思われないとしたら、懸念点は何?

→こう考えると、面白くない、重みがないと思われるアーギュメントが出てくるけど、そういうアーギュメントを言葉、フレーミング、プリンシプルなどで強くしていくのが肝。

(例)THW ban violent video games のオポ

普通の人に聞いたら:①別にviolence増えなくない? ②Violent video game好きな人多いし、やらせてよくない?

プレパできちんと考えれば、もっと面白い方法で説明できる

→この例で言うと、This is Government sanctioned identity based discrimination. Violence, ritual dominance, bloodlust, aggression are fundamental parts of human nature that we ought to celebrate. In real life we can't realize this because of third party harm. However, in a virtual world, you can build your lifestyle around violence without the associated harms. The government should not discriminate against you for engaging in this lifestyle choice, purely on the basis of feeling uncomfortable with that choice. And it doesn't matter: you have a community, you can set goals, you get a sense of achievement. 

でも、これって、楽しいじゃん!以上の何物でもない。

 

②一番いいアーギュメントはコンテクストに関わらず成り立つ。

(例)THBT in post conflict states, prominent members of groups that fought against the state should not be able to serve in the state

問題:ガバのアーギュメントが立てづらい。

勝った時、負けたとき、いろんな国、いろんな集団(歴史問題のために戦っているの?原状の問題?正当性のないISISのような集団?Ethnic minority? Ethnic majority?)を考えないといけない。

→想定されるアーギュメントの一つあるいはほとんどが、コンテクストに依存する

オポ:Governments should not restrict capacity of people to run for office/ People should have the broadest possible choice of representative leader

State is tyrannical organism, and with huge power over people, that powe is in want of justification. The only justification is that people gave that power, and the only way that is legitimate is if people have a real choice. (明確だから、2-3分使いたい。ほぼデフォルトでディベート勝てる)

※必ずしもこういう、コンテクストに依存しないアーギュメントはプリンシプルに関するアーギュメントではない。

ガバ:How is the democratic campaign itself going to be run? Are we going to get concerete discussion of important issues, how are your opponents going to besmirch you, reopening of tribal wombs, toxic identity politics not conducive to long term democratic stability?

→勝ち負けとか考えなくてもいい。けど、minority かmajorityかは考えないといけない。

※エクステンションにも有効な考え方。

オープニングは、勝ち負けの話をしたけど、その議論は選挙の結果次第である。クロージングからは、選挙の結果に関係なく成り立つ議論をする。→勝ちやすい

 

③ケースのスペクトラムがある場合:三つの対処方法

A. 最悪のケースを最初から議論する:そこで勝ったから他のコンテクストでも勝っているよね。

(例)THBT indigenous people should always be able to raise an absolute defense of cultural practice in response to all crimes

FGMなどについてになる。最悪のケースを議論することを、モーションが要求する。

(例)THW ban race based parties from running for political officeのオポ

オポとして、there are good parties based on race fighting for racial equlityということも可能だけど、同時にオポとして、even bad race based parties ought to have a voiceと言える(banning parties more harm than good because of political effects)

→特にエクステンションとして有用。ハードケースに行く。説明の仕方として、オープニングより私たちの方がもっとプリンシプルっぽい~、もっと深い、もっと強いと見せることができる。

B. Divide and conquer:スペクトラムを分け、それぞれの場合について説明する

(例)THW criminalize the payment of ransom

コンテクスト:子供が誘拐され、犯罪組織が家族をブラックメイルする

→親を犯罪に問うのは、ほとんどの場合親は子供を救うことを選ぶので、不公正である。Moral luck:誘拐される不幸に遭った親は、二重に罰せられているようで、かわいそう。Morally deficientなように

こういう議論もできるが、

コンテクスト:ソマリア沖の海賊がオイルタンカーを捕まえる

→これが正当な行為である。領海を通り過ぎる船に税を課すのと同じであり、企業は保険があるからそこまで被害を受けない。

コンテクスト:war journalism。戦争ジャーナリスト

→これを払わないと、実地調査をするジャーナリストが減り、こういう問題解決が遅れる

このように、それぞれ非常に強い、全然違うアーギュメントが立つコンテクストが立てられるモーションがある。

C. (一番簡単、まあまあ効果的)スペクトラムを分け、コンテクストのうち一つだけ重要で、他は重要ではない

(例)Backlash

→あまりうまくできていないことが多い。

理由:自分が重要だと言っているスペクトラムの一点が、本当に

この人たちが影響されると言うには、なぜその人たちの頭の中で両側の議論がほぼ等しい重要性を持っていて、このモーションを採ることでそれがどっちかに傾くかを示さないといけない。

(例)THW pay dictators to step down from power

常識:Dictators are bastards, so we shouldn't pay them. 

ちょっと発展型:This would encourage dictatorships. How do dictatorships form? They form from weak democracy. People want to enrich selves, decide that the current government is ineffective... It's a gradual process, and in that process, the knowledge that you might be granted immunity at the end of process might be significant factor in poltical machinations that allow dictators to rise. Personal risk might play a significant role in these contexts.

→ジャッジにコンテクストを与えることが、この戦略が立つための重要な方法である。

この三つを分けるのが重要な理由:他の戦略があることを思い出せる、複雑性を認めて合理的に対処する方法をジャッジに与えることができる

 

④モーションの具体的な要求にこだわることが重要

理由:エクステンションに抜かれかねない、オポにいろいろ言われる。

(例)THR organized religion(タイプ②)

ガバ側のアーギュメントの多くは、宗教が悪いことを前提とする

→オポが楽になる:Religion is not that irrationalということで、反論しやすくなる

→ガバとしては、Religion is great, we celebrate religion, and happy to say that there might be a god. However, organized religion undermines true meaning and benefit of religion. Through profusion of doctrines that solidify human power structures, meaningless rituals, inherent conservatism to remain different and justify existence.

これが戦略的に有用な理由は、オポに、組織構造の議論にエンゲージしなさい!ということを要求できることと、CGに宗教が悪い、というアーギュメントを出させないという二重の意味がある。

※毎回やれ、ということではない。でも一般的なルールとしてこうしたほうがいい。

 

まとめ

① タイプ①とタイプ②のケース:アーギュメント間の関係性に注意せよ!それ次第で戦略を変える必要がある

② Psychological tips

③ 戦略的ジレンマにどう立ち向かうか

①常識! ②コンテクストがたくさんある場合はコンテクスト関係ないアーギュメント出そう ③コンテクストたくさんある場合の対処法3つ ④具体化)

 

モーション分類集(随時更新)

こんにちは!お久しぶりです、就職活動を終わらせた蟻です。

この記事では、大会ごとにモーションをカテゴリに分けて分類したシートを随時貼り付けていきたいと思います。

他にも作ってくださる方募集中です!

(2018年8月1日更新)

WUDC モーション分類 - Google スプレッドシート

モーションの時代ごとでの推移がよく見えます。最近のモーションは長いですね。昔のモーションよくわからないけど面白いですね笑 

ABP Motion分類 - Google スプレッドシート

(2018年8月3日更新)

NEAO Motion分類 - Google スプレッドシート

HKDO Motion分類 - Google スプレッドシート

 また、4年のあつしくんがJBPの分類を作ってくれました!!ありがとうございます!

JBPモーション分類 - Google スプレッドシート

モーション分類集(随時更新)

こんにちは!お久しぶりです、就職活動を終わらせた蟻です。

この記事では、大会ごとにモーションをカテゴリに分けて分類したシートを随時貼り付けていきたいと思います。

他にも作ってくださる方募集中です!

(2018年8月1日更新)

WUDC モーション分類 - Google スプレッドシート

面白い点:モーションの時代ごとでの推移がよく見えます。最近のモーションは長いですね。昔のモーションよくわからないけど面白いですね笑

 

Medical Ethics

お久しぶりになってしまいました。栗です。


今回JPDUから頼まれて、ジェミニ後の2年生向けにmedical ethicsについてまとめました!


めーちゃ長いですが、ここでも共有しておきます!


以下コピペ


Medical Ethics     

東京大学3年 栗原悠太朗

皆さんこんにちは!UTDS 3年の栗原悠太朗です。

今回、Gemini Cupを終えたばかりの2年生を主な対象としたMedical Ethicsについての寄稿文を担当させていただくことになりました。微力ながら、何かの糧になれば嬉しいです目安とされた分量よりだいぶ長いですが(倍くらいですごめんなさい)、内容としては非常に読みやすいものになっていると思います。飛ばし読みしながら、大事だと思うところだけ拾ってください。パソコンで読むのをお勧めします。

 

さて、「医療倫理」という言葉を聞いたときにどういう話が想像されるかはこれまで皆さんがあたってきたモーションたちに左右されると思いますが、現実において「これこそが倫理である」という単一の答えはありません。もちろん医師が従わなければならない原理原則はあります。しかし現実の安楽死の問題などを見て分かる通り、議論は一筋縄ではいかないものです。それはなぜかというと、原理原則の要素同士が互いにぶつかり合うからなのです。例えば先ほどの安楽死の問題では、単純に言えば「患者の意志を尊重しよう」という原則と「医者は患者に危害を加えてはならない」という原則が二律背反として存在していますね。

 

なので大事なのそれぞれの原則がどういう理論的背景を持っているのかを理解することがまず1つ。しかし、それだけではなぜその原理の方を重視すべきなのか決着がつきません。そこで2つ目が、実際の医療の現場がどのような状況になっているかをいつも想像することです。なぜこの状況においてはこっちの方が大事なのか?ということ。これは単に知識というだけの話ではなく、「患者はこのような状況になったらどういう心境になるか?家族はどうか?彼らにとって医者とはどのような存在か?当の医者はどのような人間なのか?」などを必ず考えることを意味します。もちろんいつもやっているお得意の「キャラクタライゼーション」ということなのですが、「末期患者だからirrational」とかはちょっと単純すぎやしないか、と思います。

 

前置きはこのくらいにして、実際の内容に入っていきましょう。部構成となっています。

1. Theoretical aspects of each principle
2. 個人的に興味がある、または知っておくといいかもという事例

 

関連するモーションは適宜青い文字で挿入していくことにします。説明だけだと退屈だと思うので、実際のモーションに当てはめながら考えてみてください。

 

1. Theoretical aspects of medical principles

医療倫理には大きく分けて4つの原理原則があります。 

● Respect for autonomy

患者自身の、患者の健康に関する決定を尊重することです。ただしひとつ条件があって、患者自身がその決定を行う能力を備えていることです。

患者は治療法を選択する権利があり、またどのような理由によっても、途中で治療を中止することが可能です。

この背景には、単一の客観的な指標の欠如があります。「健康観」は人それぞれなのです。

また、医師と患者の間のある種のpaternalisminformation asymmetry がある以上、医師がこの原理原則を持って積極的に患者を尊重しない限り、患者の本当の意思は無視されてしまいます。

● Non-maleficence

危害を加えるな」ということ。まあ当たり前です。

ただ難しいのは、何を「危害」と思うかについて医師側と患者側の論理が違う状況があるということです。

 

Autonomy vs Non-maleficence

THW allow active euthanasia

THW allow terminally ill patients to take medicines that haven’t completed clinical testing

THW make abortion mandatory in cases of severe medical conditions that lead to short and painful lives

 

● Beneficence

上のNon-maleficenceと似たようなコンセプトで、実際多くの場合2つはオーバーラップしますが、「患者のためになることを最大限やる」ことです。

● Justice

これはmedical practicesというよりはresource allocationに関する話にもなり得ますが、「すべての患者を公平に扱え。特定の人を差別してはならない」ということ。これは実際のコンテクストでは、個人の医者の決断というよりは法律レベルや病院の方針によって決定されることが多いです。

 

Justiceprincipleがどれだけ医師を規定するか

THW allow doctors to refuse treating patients based on their personal belief (e.g. religion)

THBT medical NGOs should not treat public enemies (e.g. terrorists)

THBT medical professionals in military should refuse to treat tortured patients

When a doctor is faced with mutually exclusive options of saving your lover and saving a complete stranger, who are both in a critical condition, THBT it is morally blameworthy if the doctor chooses to save the former

 

 

 

 

 

 さて、これら4大原則に付随した上で、実際のディベートや医療の現場において出てくるもう少し細かい概念について話していこうと思います。

 

◇ Informed Consent, IC

これはよく聞く単語だと思います。医者が患者に対して負う説明義務、もうすこしいえば「患者がそれを理解し、明確に同意した上での治療」をする義務です。

なぜこのコンセプトが大事なのでしょうか。

1つには、知らなかった時の副作用などがあります。薬の副作用で死に至った後で、「すみませんご臨終です。あれ、言ってなかったっけ?」では済まされません。

 

2つ目は、もうすこし「プリンシプル」チックに、患者の自己決定を尊重しなければならないからです。治療法の中にも色々な選択肢があり(がん治療における抗がん剤の選択など)、また治療をしないという選択肢もある中、1つの治療にどのような効果や副作用が含まれているのか、そして他にどのような治療があるのかを知らないまま治療に向かうことは、患者の病気に対する向き合い方、未来に関する意思決定能力を著しく阻害することになります。

 

3つ目、これはおそらく1年生などにとって少しadvancedな話なのですが、そもそも医療行為自体が侵襲的であるから、というのも挙げられます。

 

侵襲(Invasion)、侵襲的(Invasive)

生体を傷つけて、何かしらの変化を起こすこと。恒常性を乱すこと。

医療行為としての侵襲は、外科手術による切開、切断、薬剤の投与などが挙げられる。(Wikipediaより)

 

個人の体を切り刻む、あるいはそれまでなかった物質を注入する。これらの行為は「普通は」許されていませんし、一般人がやれば傷害罪です。ほぼ唯一認められている例外が、「医師による医療行為であること」なのです。そして患者が医師の医療行為に同意したからこそ、初めて医療行為としてこれらのことができるのです。仮に「医師」という肩書きを持った人だとしても、嫌だと言っている人に対して無理やりメスを入れて身体を侵襲し傷つけることは許されません。

 

これらが、ICが重要な理由です。アメリカなどでは、医師がこのICを本当に患者が理解できうる

形でやったか、患者が理解したことを明確に確認したか、などのチェックが日本よりもとても厳しく、特に医療訴訟などの時に争点になりやすいところです。

 

Informed consent

THBT doctors should always tell patients the true condition of their illness

THW allow doctors to actively lie to patients aiming for placebo effect

 

 

 

◇ (ICに付随して) Capacity 

さて、4大原則の1つ目のところで少し触れたのですが、ICや意思決定の前提として、個人がそれを決定する能力がある、というものがあります。

Capabilityとは、自身の病状やICで与えられた情報を正しく受け止め、保持し、理解し、咀嚼した上で自身のinterestに沿った決断を下し、それを他者(医師、家族など)に適切に発信できる状態をいいます。ほとんどの人はこのcapacityを持っているという前提で治療が進んでいきますが、これが前提にできない幾つかのケースがあります。

 

1つ目は、緊急の場合など。患者が頭を打って昏睡状態にある時や、一刻を争う事態である時は、このcapacityがあるものとassumeした上で、多くの人々はこういう治療を望むであろうという最大公約数的な治療を行います。過去の意思決定があればそれに従います。救急隊員による延命処置などはこの最たる例ですね。

まあディベートのトピックとして問題になることはあまりありません。

 

2つ目は、mental handicap などの場合。

精神疾患のある患者などは、程度にも勿論よりますが、このcapacityを欠くとみなされることが多いです。

この場合、患者の親族や友人、それが見つからない場合はソーシャルワーカーなどによって意思決定がなされます。また、患者が判断能力のあった時期になされた意思決定があればそれに従います。

大事なことは、「患者自身がcapacityを欠くからといって、医師の説明責任が消え、自分の思う治療を勝手にやっていいということではない」ということです。

 

3つ目は、未成年です。voting rightが与えられないのと同じ論理です。情報を理解し、自分のinterestをしっかり伝えることができないだろうという。

この場合も家族がその判断を担うことになります。

 

さて、ではなぜ代わりの意思決定者が医師でなく家族なのでしょうか。

勿論治療とその効果をよくわかっているのは医師なのですが、それを理由に医師が決定権を持つのであればそもそも患者の判断能力など関係ありませんよね。みんな医師の知識にはおそらく及びません。

これが大事な理由は、治療の選択、また治療をするかしないかの選択が客観的なものでなく、倫理観や価値観に基づいた主観的なものだからです。

「そもそも西洋医学を信じるか?」

「苦痛の延命と安らかな死、どちらを選ぶか?」

「宗教的な倫理観と身体の健康、どちらを取るか?(輸血を拒否するエホバの証人)」

「理想の自己像と身体の健康では?(女優なのにお腹から人工肛門をぶら下げて歩くくらいなら少しくらいリスクがあったって平気!)」

 

これらの問いはすべて、医師が勝手に決定してその価値観を押し付けていい類のものではありません。医師はあくまでBeneficence、つまり患者のinterestに沿ってその最大限を達成するために尽くす人間でしかないのですから。

だから患者自身が判断能力に欠けているときは、患者の倫理観や価値観を一番理解しているであろう家族、あるいは近しい友人たちが選ばれるのです。勿論、特に宗教などの文脈で、親が果たして子供の意思を尊重できているのだろうかと疑問に思う時もあります(だからモーションになるのです)。しかし一般的に言うなら、上記のような考えのもとに成り立っています。少なくとも医師よりは家族の方が適切であろう、という。

 

 

Minorsの意思決定

THBT important medical decisions for children should be made by doctors instead of parents

THW allow minors to take gender reassignment surgeries regardless of parental consent

THW ban parents from forcibly sending their mentally ill children to hospital and therapies

 

 

◇ Confidentiality、秘匿義務

これは4大原則の3つめ、Non-maleficenceに大きく根ざしていると言えます。

簡単に言うと、患者の個人情報(病名、治療法、その成果など)を必要な関係者以外に漏らすなということです。私が先日研修プログラムで病院を訪れた時にも、患者の情報の書かれた紙は最終日に回収され、シュレッダーにかけられました。

簡単に言えば「プライバシーだから」なのですが、もう少し深く考えてみます。

 

あなたが精神疾患を患っている、もしくは患っていたとしましょう。残念ながら今の社会において、精神疾患患者に対しての風当たりは強いままです。もしそれが関係のない第三者にバレてしまったらどうなるか?社会的な嫌悪、就職面接での不利益、そういうものが一気に降りかかってくることになります。

また、AIDSなどに関しても同様です。コンドームの適切な着用によって感染は予防できますし、キスだけで移ることもありえません。しかし現状の社会では、このような正しい理解がないがために行き過ぎたstigmaにさらされます。あなたがSTDを持っていることが第三者にバレて、その情報が何らかの形で公になってしまった時を想像してみてください。きちんとした予防措置いかんに関わらず、他人と性交渉を持つことすら許されないという状況になりかねません。

このような行き過ぎた不利益を防ぐために、confidentialityの原則があります。

 

もう1つの理由として、単純に知られたくないよねというのも大きいです。「プライバシー」の概念に近いのはこちらの方かもしれません。自分が病気であることを人に向かって言いたくない人も多いですよね。ガンなどはもちろん、水虫とかでも嫌です。それは単に不利益を被るからではなく、病気について回る「弱い」とか「辛い」のイメージを自分に当てはめたくないからというのも大きな理由です。

 

そして最後に、医療そのものに対する信頼もあります。バラされるとわかっていたら足が遠のきますよね。結局治療自体に来なくなってしまうので、ひどい結果になります。

 

 

さて、このconfidentialityも絶対ではありません。例外的なケースを見ていきましょう。

1. 三者に明らかかつ緊急、深刻なリスクがある時

過労による鬱で精神科を受診している患者が、「あの上司殺す。もう銃も買った」と言っている時など。

    

2. 国の機関に報告し、対策を取る必要がある時

エボラ出血熱が日本で見つかった時などは、感染経路などの情報が必要なので患者の渡航歴などを保健所等に報告します。インフルエンザ、はしかなども。

 

また、明らかな銃創、重大な暴力の場合などにも報告義務があります。(この時は警察)

ただし、子供とvulnerable adults(mentally handicapped, elderly)などの時だけです。成人が配偶者から受ける暴力などの場合、拒否されたら報告できません。

 

3. 未成年の病気に関して親が決定権を持つ場合

ただし、pregnancy, STDなどについては、confidentialityが保護されます。

 

Confidentiality 

THW force doctors to report suspected cases of DV

THBT when doctors find patients with HIV, they should reveal that info to the patients’ partners

   

 

 

◇ Resource allocation

上記の原理原則からはある種独立した、非常に難しい問題です。残念ながらこれといった答えも、ユニバーサルに通底している原理もあまりありません。ここでは幾つか、allocation principleをあげて説明するにとどめます。

1. Sickest first

一番症状が重い人から順に配分していくやり方です。

2. Waiting list

先着順。

3. Prognosis

予後の予測に基づいて、一番予後が良さそうな人に分配する方法。

4. Behavior

よくモーションになるやつです。Riskyこと(生活習慣など)をしていた人は優先しないですよという考え方。

5. Instrumental value

例えば非常時などにおいて、医療従事者には優先的に配分するという方法。その人たちが助かった後、社会的な効用が高く他の人の生命に貢献できるから。

6. Reciprocity

その人が今まで社会に対して行ってきた貢献度合いによって決めるというもの。

7. Youngest first

若い人、つまり助かった後の時間が長い人に分配するというやり方。

8. Lottery

くじ引き。

9. Monetary contribution

市場経済に任せます。要するにオークション。金を出したもん勝ち。

 

Resource allocation

THW deny scarce medical resources to terminally ill patients

THW deprioritize patients with unhealthy lifestyles(e.g. smoking, obesity) when distributing scarce medical resources

 

 

 

2. 知っておくといいかという事例

 

正直なところをいうと、過去の世界での判例などはよく知りません。

ディベートのアナロジー的に重要な事例に関しては、Medical Ethics関連で検索してみてください。

 

ここでは、実際の医療のコンテクストに基づいて幾つか興味のある事例を話そうと思います。

Debate landに閉じ込められたアーギュメントを、現実のコンテクストに返す作業ですね。

 

◇ Clinical Testing

これはmedicineというよりはpharmaceuticalsの話かもしれませんが、ここでしておきます。

 

Clinical testingは、基礎研究動物実験の後に、実際に患者に投与してみて安全性や有効性を確かめる過程です。

Clinical testingが終わっていない薬はメッッチャ危ない!」みたいな話をよく聞きますが、実際のところそうでもなかったりします。

 

この臨床試験は大きく分けて2つの項目をチェックするのです。先ほども言った安全性、そして有効性。(適正用量もありますが割愛)

 

安全性とはつまり副作用の有無です。試験管の中、あるいは動物だけでは完全に副作用が予測できないからですね。これにかかる期間は意外と短いです。ほとんどの副作用(腎不全とか肝機能障害とか)って基本的に数時間、数日、長くても数ヶ月の単位で出てくるので。あと、この薬が「危険」であることを示すための症例の母数はそこまで多く必要ではありません。(詳しい話は統計学になってしまうので割愛)

なので基本的に、今臨床試験の最中にある多くの薬が、次の有効性の試験の途中ということになります。

 

そして2つ目が有効性。これが厄介なのです。効果がきちんと現れるまでには数カ月から数年を要し、また「この薬のおかげで」よくなったと統計的に有意な形で示すためには相当な患者数が必要になります。結果的にほとんどの薬がこの段階に手こずることになります。早くても3年、長いときは10年近く

 

特に遺伝子治療や免疫療法など、様々な新しい治療に関する研究成果が一気に実ってきた最近では、この長い試験をもどかしく感じる人も多いかもしれませんね。

(自閉症autismresponsible genesが同定され、それを遺伝子的にノックアウトしたマウスが自閉症の典型症状を見せなくなった、というニュースが最近ありました。研究の世界は日進月歩です。特に遺伝子の編集技術。)

 

ということなので、臨床試験に関係したモーションの時には、「そもそもどういうシステムなのか」を考えるのも一手です。

 

◇ Placebo Effect 偽薬(プラセーボ)効果。

 

「病は気から」という言葉をご存知でしょうか?

実際の臨床の現場でも、患者の心の持ちようが治療効果に大きく影響することが知られています。治療に積極的になるというレベルではなく、本当に「思い込み」で痛みなどが軽減されるのです。

 

医者が患者に「これは素晴らしく良く効く薬です」といって砂糖の塊を渡し、薬だと思い込んで飲んだ患者が実際に症状の改善を見せる、などのイメージでしょう。

 

1つ言っておきますが、肺炎とか糖尿病とか、実際にからだのどこかに今すぐ治さなければならない病変がある時にはこんな方法は取りません。普通に薬を渡します。

これが問題になるのは精神的なものが原因の症状や、取り除くことができない慢性痛の場合などです。

どのようなケースで用いられるのでしょうか。

 

1つ目は、実際に薬を渡すことで別の問題を生じうる時。

不眠を訴える患者が来たとします。原因はおそらくストレス性のもの。しかし話を聞いていると、職場でのいじめによって鬱のような症状もみられる。

この時、不眠という症状はすぐに改善しなければなりませんが、いきなり睡眠薬を渡すと、もし鬱だった時に薬をOverdose(過剰服用)して危険な状態になるかもしれません。

そこでプラセーボ効果を狙って砂糖の塊を渡し、同時に精神科への受診を勧めるのです。

 

2つ目は、他に方法がない場合。

慢性的なヘルニアやガンによって神経が傷つけられた時などは、使える薬は限られていますし、それらを使ったところで到底根治には至りません。

そこで、患者に「今さっきシップの代わりに処方した塗り薬、他の患者さんも痛みがマシになったと言っておられて好評でしたよ」と言い含めておきます。(ウソ。本当は効果は変わらない)

しかしこれを聞いた患者は、痛みが軽減されるいい薬だと考えて現実に痛みをマシに感じることが多いのです。

(実際、病院見学に行った際に東大病院の先生がやっておられました)

 

こういうのが、現実的なプラセーボ効果の例です。必ずしも効果のある薬の代わりに効果ゼロの薬を処方するだけではないのです。

「ウソ」が少し守りやすくなった気がしませんか?

 

 

◇ Terminally ill patientsmentality

さて、ディベートで末期患者というとすぐにdesperate,irrationalなどという分析が飛んできます。

もちろんそういう人も多いのですが、ここでは少し末期患者がどういうmental statusにあるのか見てみましょう。

 

病気の告知から、だいたい4つほどの過程を辿ります。拒絶、憤怒、抑うつ、受容です。

始めの3つはdesperate, irrationalで良さそうですが、末期患者がみんなそうというわけではありません。

中には自分が死ぬという運命を受け入れ、その上で自分がどう死ぬかを自分で決めたい、という考えの人もいます。

 

尊厳死の選択やホスピスへの転院などはその最たる例ですね。

また、THW allow terminally ill patients to take medicines that haven’t completed clinical testing

などのモーションにおいてこの治療薬を望むのは、第一の拒絶、抵抗の段階にある患者だけではなく、自分が死ぬことを理解し受容した上で、それでも最後までやれることはすべてやっていたい、最後まで戦ってこの世を去っていきたい、病気に対してただ何もせずに死を待つ弱い人間として自分を定義したくないしそんな目で見て欲しくない、という考えの患者も含まれているということです。

個人的には後者のキャラクターを話すのも好きです。

 

まとめると、「末期患者と言っても色々ですよ」ということです。画一的に考えるとディベート的にも広がりませんし、何より実際の患者さんたちと乖離したoffensiveな議論にもなりかねません。

 

 

◇ Triage トリアージ

災害時などにおいて、限りある医療資源をどのように分配するかの話。

症状の重さについて色分けしたリストバンドをつけて、治療の順番を決めるものです。

軽症は緑、重症は黄色、一刻を争う患者は赤、すでに死んだあるいは明らかに処置しても助からない患者は黒のリストバンドを巻いて区別し、赤、黄、緑の順に治療するというもの。黒の人は治療しません。

 

たまにディベートのアナロジーで出てくるのですが(特にresource allocationの話において)、どういう抽象化ができるか考えてみます。

 

1. 限りある資源は、公平性よりもそれを最も必要とする人のところに届けられるべき。Vulnerableな人は優先して保護されるべき。
2. それをやったところで意味のない、どうせ死んでしまう患者は見捨てても構わない。それよりは、治療の効果が大いに期待できるかつ深刻な病状の人の治療に尽力した方が効率的な医療行為である。

 

くらいでしょうか。後者はTHW deny scarce medical resources to terminally ill patientsとかで使えそうですね。

 

 

これまたディベートでよく出てくる人々です。

敬虔なクリスチャンで、「輸血は神の教えに背く行為だ」と信じています。聖書の一節からそのような解釈をしているらしいです。

医師や病院にとって少し厄介なのは、「手術中に死ぬとしても輸血は嫌です」という考えの方が少なからずいることです。

 

日本の裁判所は前例として、患者が死に代えてでも輸血を拒否していた手術で同意なく輸血をした医師に対して、自己決定権の侵害として賠償命令を出しています。

このことにより、エホバの信者たちを取り巻く医療環境は大いに変わりました。

 

というのも、そもそも医師が治療をしなくなったのです。

現在医師が取りうる選択肢は、

命が危ない状況になったら輸血をする旨を話して、患者が拒否したら治療自体を拒否して別の病院へ送る

無輸血手術を敢行する

の2択です。

 

ここで1つ、現実的な病院や医師のcharacterizationを出しておくのですが、彼らが最も嫌うのは患者が手術台の上で死ぬことです。術後の合併症とかならまだ仕方のない側面もありますが、手術前は普通に話していた患者が戻ってきたら死んでいた、となるとその責任は一気に医師に向かいますよね。

もちろんエホバの場合は無輸血に同意しているわけなので、術中死されても医師に法的責任がかかることはおそらくありません。

しかし病院の評判、周りの医師からの目、患者の目などを気にして、そういうリスキーな手術をするくらいだったらどこかの勇敢な医師に任せるかーとなりがちなのが現実です。

 

もちろん簡単な手術は引き受ける医師も多いのですが、もしかすると輸血が必要になるかもという瀬戸際の判断は弱腰になりがちです。

結果としてそれらの患者は病院をたらい回しにされ、本来であれば輸血なしでもできたかもしれない手術が病気の進行によって困難になって結局死を迎えてしまう、という事例があるようです。

 

確か、「医師とマイノリティの交渉においてマイノリティにより強い権限を与える」みたいなモーションがどっかの大会で最近あった気がしますが、こういうケースを話せればそこそこマシな気がします。

 

 

以上が、現実での事例をいくつかピックアップしたものになります。活かせるモーションがあったら是非喋ってみてください!

 

 

さて、長くなってしまいました。目安4000字で9000字書いてしまいました。すみません。

 

医療モーションはそんなに種類は多くありません。

現実に根ざしたrealisticなケースを作ること、そしてプリンシプルには理論的背景があるのを忘れないこと。

この2つを意識すれば、そこそこのスピーチはできる、、、はず!

最後までありがとうございました。これからも頑張ってください!

2018.6.29 栗原悠太朗

 



番外編:マナー① 最近の日課

みなさんこんばんは!蟻です。

先週の栗のブログを受けて、私もディベートを始めた理由について書きたいと思います。(今回はかなりパーソナルなことも入ってきます)

私は、高校時代模擬国連をやっていました。国連の決議文書がすごく好きで、言葉一つ一つの微妙な重みの違い、国々の思惑を緻密に合わせてちゃんとコンセンサスに至る過程、ああ、こういう交渉を経てこういう文言が作られていくんだな、という実感が面白くて、高1のころは国連文書を読んだり、次の会議に向けてのリサーチをしていたりしました。そのリサーチ、早口の活躍している感、文章作成は日本では評価されました。

でも、高校二年生で出た模擬国連の国際大会では、全く評価されませんでした。同じことを全部したのに、私と相棒が作った文章を読み上げた子たちが評価されていました。

その後、私はなんで評価されなかったのか、何が足りなかったのかを考え、結局は一つ、「It's not what you say, but how you say it」にオチルんだな、という結論に至りました。

ディベートを始めたのは、人の前に立つとアガってしまう自分、人とちゃんと関係を構築できて自分が伝えたいことを伝えられない自分を克服するため、です。

平たく言えばマナー改善のためにディベートを始めた、というところですね。

 

でも、私はディベートの戦略的面白さや議題の多さに没入するあまりその初心を忘れ、最初の三年は、ゆっくりしゃべろう~と紙の端に書き続けつつも、そのトレーニングを怠り、ただラウンド練をし、ただリサーチをする無策のディベーターでした。

だから、マナーは全く改善されませんでした。速い~?ということに少し変なプライドもあったのかもしれません。

それに、最近のいろいろな大会での成果が伸び悩んできたこと、あるいは就活などを通してもう一度向き合い始めてきたのがつい最近です。

自分のマナーの課題は

・滑舌の悪さ(噛んでしまったり、言葉を飲み込んでしまうこと)

・スピード

・自信のなさが言葉からにじみ出ていること

などがあると思います。それぞれでどういうことに取り組んでいるかちょっと書いていきます。

 

・滑舌の悪さ:

早口言葉の練習を毎日15-20分しています。

https://www.engvid.com/english-resource/50-tongue-twisters-improve-pronunciation/

鏡見ながら、顔の表情が左右対称になっているか、顔の筋肉がきちんと動いているかを確認し、アクセントを違うところにおいて見つつ、めちゃくちゃゆっくりから割と速くまでテンポをあげつつ10回以上噛まずに言う練習です。

まだ2週間ほどしか続けていないのですが、表情筋を伸ばす分日常会話でもあまり噛まなくなった気がします(まだ多分気のせい)

あと、笑顔が少し自然になった?気もします。英語の発音練習などしたい人にはおすすめです!

 

・スピード

日常会話の段階から直そう!ということで、話すスピードを落とすように心がけています。というか、スピードを落とすよりは、丁寧に一文字一文字話すようにして、声をなるべくきれいにすることを心がけています。

また、私は普段の言葉遣いが汚いので(じゃね?やcuss word多用)、いちいちどういう言葉を発するか頭の中で考えてから話す練習をしています。

スピードが速いのは必ずしもマナーが悪いのとは同地ではないと思いますが、きれいに話すことはマナーがよいことにつながると思うので意識すると何か変わるかもしれません!

 

・自信のなさが言葉からにじみ出ていること

一番強調したいのはここです。私は、ずっと自分の容姿や運動神経の悪さにコンプレックスを抱いてきて、いくらほかのことで努力しても、「でも私は結局ブスだし、ほかの人ほどは価値がない(だから人の三倍頑張らないといけない、だからいくら頑張っても認められないのどっちか)」という風に自分を見てきました。その自信のなさ?がスピ―チ・ジャッジングにも表れて、例えば語尾が質問状にすべて上がるとか、例えば速くなってしまうとか、焦ってしまうとか、噛んでしまうとか、色々問題が生じています。マナーがあまりよくないのも結構ここに起因しているような気がします。

日本人のスピーチってどことなく自信がなさそうな人が多い気がするんですよね。特に女子とか。自分の同期見てても、後輩見てても、本当にこれ言っていいのかな…?という風に思っているんじゃないかと思わされるスピーチが多いです。

逆にうまいと言われている人たちは、多くがもう俺絶対正しいから~みたいなドヤ感をもって話しています。

そのドヤ感身に着けるのって、どうやればいいんだろう、と三年間模索したのですが、結局自分に正直になってコンプレックスに向き合うことからなのかな、と最近では思っています。

なので最近はランニングをし、化粧動画をあさり、姿勢を常に正すように意識し、そのドヤ感を常日頃から出せるように練習をしています。

 

マナーって誰も教えてくれないですよね。

というか、教えられないと思います。

私はもう、自分の好きな自分、一番説得的な自分を毎日磨き続けるしかないと思います。

なので、オーソドックスなディベート練習からは外れますが、こういう小さい試みも、マターロードの傍ら、続けていきたいと思います。

 

Development Organizations

こんにちは、栗です!

書き込むのはこれが初めてなので、発展に関するリサーチ内容の後に私がディベートに関して普段考えていることなども少し綴っていきたいと思います。

今回は、発展途上国の開発を支援する機関を調べてみました!

途上国と一言に言っても、先日の蟻の投稿のように色々な段階があるのですが、「次の段階」に移行するためには自分たちの力だけだと足りないことが多くあります。先進国の投資家も信用してくれないし、どこから資金を得ようか、、、という途上国を支援するのが、IMFやWBなどの機関です。それぞれの働きを少し見ていきましょう。

まずは大前提ですが、「支援」だからといって「募金」ではありません。何十億ドルという規模になる以上、それはほとんどの場合「融資、貸付」という形になります。

THW cancel the third world debt などというモーションはこの辺りに大きく関わってきますが、先進国がどのような責任をどこまで負うかのお話はまた今度にでも。

1. IMF

厳密に言うと、IMFは「融資」をするのではなく、自国通貨が弱くて外貨を買い入れることが困難な発展途上国IMFの準備資産から外貨を買い入れ、将来また自国通貨を買い戻す時に「返済した」と見なされる仕組みです。

現在融資を受けている国は全て発展途上国新興市場国、あとは計画経済から市場経済へと移行している国です。これらの国は、経済状況などの理由で、国際資本市場から外貨を調達することが困難で、対外的な支払いや適切な外貨準備の水準維持が難しくなっています。

世界銀行との大きな違いは、プロジェククトベースでの融資を行っていないことです。マクロ経済、金融機関、あとはそれと関連の深い労働市場などについて支援プログラムを作って実行しますが、用途が細かく定められた融資というわけではないようです。

また、実際に必要な分の外貨に比べたらごく一部しかIMFの支援は占めませんが、IMFの支援を受けている、という事実が対象国の経済が軌道に乗っていることの証左になるため、投資家や国際社会に安心感をもたらし、追加の融資を触媒する働きにもなっています。(逆に言うなら、IMFが拒否したら他のところで投資を得るのは簡単ではない、ということです。)

さて、IMFの大きな問題点として、「本当に途上国のためになる戦略を提示しているのか?」という問いがあります。いわゆる「構造調整(structural adjustment)」の話ですね。上に述べた支援を実行するために、約束として途上国が守らなければならない条件です。

まず前提として、IMFの議決権はどうなっているのでしょうか。WTOは各国一票ながら、全会一致制をとることによって先進国が数の多い発展途上国を抑え込む構図になっていますが、IMF世界銀行の議決権はもっとシビアに、「出資額に応じて」となっています。現状ではアメリカが18%ほどの議決権を担っており、他の追随を許しません。そのためIMFのconditionalityを、アメリカへの隷属だとして批判する人もいます。

さて、構造調整の中身として主に挙げられるのが、緊縮財政と自由化です。IMFはこれらのフリードマン新自由主義的な政策を推し進めてきており、それによって各国の経済に時として破壊的な結果をもたらしました。(2005年にIMF自身、この理論に問題があったことを認めています。)

新自由主義の問題点として、国内の産業が壊滅することが挙げられます。映画「ジャマイカ楽園の真実」に描かれているようなので一度見てみたいのですが、主に米国の安い商品を国内で流通させたようです。結果として、債務に金を吸い取られるだけになって公共サービスなどの質が劇的に悪化したと。

失敗とされている例としては、1997年のアジア通貨危機があります。タイのバーツが急落したことに端を発する、東南アジアを中心とした経済危機ですが、この時タイ、韓国、インドネシアIMFの支援を要請してconditionalityとして提示された政策を実施した結果、快方に向かうどころかむしろ状況が悪化し、マレーシアなど支援を断った国々は、被害は受けたものの傷が広がることはなかった、といった事例です。

タイでは財政緊縮(政府支出の削減、利子率の上昇)が、景気後退期においてさらなる総需要の減少を招きました。企業はリストラを余儀なくされ、失業者が街に溢れかえる状況に。

韓国も、景気がV字回復したという裏には、外資を受け入れてその傘下に入ることで富を得るものと、解雇をしやすくする労働市場改革の犠牲となって倒産、失業へと追いやられるものとの間の格差が決定的になりました。

その他アフリカなどの国々も多くがこの構造調整によって苦しめられていますが、支援をしてくれる機関がIMF, WBくらいしかないので従う以外方法がない、という状況になっているようです。

2. World Bank

世界銀行には2つの貸付のタイプがあります。

1つ目はIBRD(International Bank for Reconstruction and Development)です。 比較的高所得の発展途上国を対象としたもので、市場金利に近い金利で返済でき、また商業銀行からもお金を借りることができる国のため。商業銀行で借りる時よりも返済期間が長く、また支払い猶予機関もあります。貧困削減、社会サービスの向上、環境保全、経済成長などの特定の事業に対する支援を行います。IBRDは AAAランクの信用格付で、世界の金融市場でその債券を売却することで資金調達を行います。

2つ目はIDA(国際開発協会)が最貧国に対して行うもので、これらの国は国際金融市場では信用されず、また市場金利で返済できません。そのためこれらの国に無償資金や信用(無利子の貸し出し)を供与することで、貧困の解消、生活水準の向上を図ります。

また、世界銀行の貸付の対象は政府だけですが、実際にはNGO、民間企業などの地域社会と緊密な連携をとるように政府に奨励しており、支援されるプロジェクトのおよそ半分は現地のNGOが協力しています。

そして、民間の開発が早急にできるような部門への貸付を積極的に行っています。(金融、電気、ガス、工業など)。世界銀行は民間を直接支援することは禁止されていますが、姉妹機関であるIFCは、ハイリスクの部門や国を支援し、民間への投資を拡充させるために存在しています。ちなみにもう1つの姉妹機関MIGAは、発展途上国に投資や貸付を行う人々に政治的リスクに対する保険を提供しています。

世界銀行の支援は金の貸付だけにとどまらず、技術支援が伴います。総合的な国家予算はもちろん、農村への診療所の設置、道路の建設などにどのような設備が必要かについても助言を与え、その専門家育成プロジェクトも支援しています。

3. Micro finance organizations

マイクロファイナンスは、「理念は素晴らしいけど実情が徐々に乖離してきている」印象。

これは国家やプロジェクトベースではなく、個人単位の融資です。一般の銀行は利潤追求が主な課題なので、基本的に裕福で返済能力が担保された人にしか貸付を行いません。結果として、貧しい人々、事業(と言っても、ビジネス!というよりは農業、個人商店みたいなレベル。牛を買いたい、的な。)を始めたくても資金調達に困っている人々、特に銀行を利用することができない女性たちは、法外な金利を貪る高利貸しを頼るしかなくなっている状況でした。

ここに現れたのが、自身の利潤追求に加えて貧困の削減を念頭に置き、主に女性に融資を行うMicro finance organizationsです。一番権威があり有名なのは、バングラデシュグラミン銀行。銀行員が毎週集会を開いて、資金繰りの方法を個別に相談。借りてをフルサポートして、生活の水準も上がり、借り手としての信頼性も増していく。返済率はなんと98%!!

さて、一見素晴らしく見えるマイクロファイナンスですが、問題点があることも事実です。まずはその資金。90年代に爆発的に増加した機関は、公的資金だけでは自分たちの資金を賄えなくなり、資本市場でファンドを得なければならなくなりました。欧米諸国の投資家たちが、この事業に持続可能性や収益性を見出し、「旨味のある事業」として投資しているのですが、その結果として利潤追求のインセンティブが大幅に強化されることになりました。そのため、実際の内容は高利貸しと全く変わらないような機関が出てきています。

例えばインドでは、マイクロファイナンス事業が盛んな州において、2010年の3月から11月までに、マイクロファイナンスでの借金などを苦にして70人余りが自殺しました。

今後の課題としては、金利や融資条件の透明性の担保、顧客のケア能力の増大などが挙げられます。貧しい人々にとってのほぼ唯一の救いの手であることには変わりがないのです。

さて、ここまでがdevelopment organizationsについての基本的な情報です。他にもNGOなど沢山あるのですが、その活動は非常に多岐に渡ります!

ここからは雑談!

僕が普段ディベートをどのように捉えているかについて、徒然なるままに少し書いていきたいと思います。

ディベートの楽しみって本当に人それぞれで、正解も不正解もないと思うんです。パートナーの蟻は知識が得られるのが大きな楽しみだと今朝語っていましたし、普通に勝ちてえって人も多くいるはずです。

ディベートしてマイノリティの権利語ってる、女性の権利語ってる奴が現実世界でそれと逆の言動をしてるとヘドが出る」みたいに言う人をよく見かけますが、まあもちろんそれはそうって感じであると同時に、ある程度仕方ないのかなとも思います。ディベートの楽しみも捉え方もそれぞれだし、何もディベーターだからといってそれ以外のすべての側面でディベーター然として振る舞わなければならないとは思いません。

じゃあお前はどう捉えているんだ、何が楽しくてやっているんだ、という質問なのですが、おそらく私は英語でのパブリックスピーチが好きなのです。日本語ではあまりできないけど。

自分で話した言葉によって誰かのアタマやココロを動かせる、という行為自体への憧れだと思います。だからyoutubeで見る動画は、ディベートの音源というよりも歴史上の有名なスピーチが多いし、普段のスピーチでもわかりやすさとマナーにはいつも気を配っているのだと思います。Martin Luther King Jr.も、チャップリンのThe Great Dictatorのスピーチも、エマワトソンのHe For Sheも、ああいう風にスピーチしてみたいなーって思いながら見ています。

ESSのアカデミックディベートセクションかスピーチセクションかに移るとすれば絶対に後者を選びますし、そこそこうまくやっていけるとも思います。ただ、大学生スピーチコンテストの動画を見てもイマイチ響かないのは、「教育が大事!」とか「留学生に優しくして!」とか言われても、うんそれはそう。って思って終わってしまうから。それに対してディベートは、相手がいる。それはそう。ってことだけでなく、controversialでcontentiousな所にダイレクトに説得を試みるその姿に憧れているんだろうなと思います。

しかし、きれいに響くだけでは不十分で、信じさせるためにはそれを裏打ちする知識そして中身が必要です。(ここが今の僕の病で、闘病を試みているところなのです)

周りの人たちの知恵や支えも大いに借りながら、いつか人を動かせるスピーチができるようになれたらイイな、と思うところです。

今後もよろしくお願いします!ブログはまだまだ続きますよーーー!!